DIY銅ストライク(下地メッキ)レシピ

銅ストライク(下地銅メッキ)レシピ

※DIY用・安全優先版

◆目的

真鍮・銀合金などの上に、ニッケル等の密着をよくする銅の下地層をつくる。


◆材料

  • クエン酸銅溶液(濃い緑色の溶液/自作OK)
  • 蒸留水 または 水道水
  • 重曹(中和用)
  • ステンレスワイヤ(吊り用)
  • 銅板(陽極:溶ける)
  • 直流電源(CC電流制限できるもの推奨)
  • 容器(酸に耐えるガラス or PP樹脂)

◆溶液

  • クエン酸銅溶液:そのまま使用
    ※沈殿や汚れがある場合は一度フィルターで濾過する

◆前処理(超重要)

  1. 中性洗剤+歯ブラシで油分を完全に落とす
  2. 水で十分すすぐ
  3. 手袋を装着して素手で触らない(指紋NG)

◆電解条件

  • 電流密度:20 mA/cm²
  • 推奨電流:100–200 mA(リング1個想定)
  • 電圧:1–3 V 付近(自動で変動するため気にしない)
  • 陽極:銅板(+)
  • 陰極:指輪などワーク(−)
  • 電極間距離:2–4 cm
  • 時間:8–12 分(様子を見ながら)

◆手順

  1. 指輪を脱脂 → 水洗 → 吊り下げ固定
  2. 容器に溶液を入れ、銅板と指輪を 接触しないよう に配置
  3. 電源を 電流制限モード にして 0.1–0.2 A に設定
  4. 通電開始(泡は少なくてOK/表面に赤銅色が付く)
  5. 均一にメッキが付いたら終了
  6. 重曹水で中和 → 水で洗浄 → 乾燥

◆成功の見た目

  • 均一な赤銅色の皮膜
  • ムラや黒化がない

◆よくある失敗と対策

症状 原因 対策
黒ずむ 電流過多 電流を下げる
部分的に剥がれる 脱脂不良 前処理をやり直す
ざらつく 溶液汚れ/電流過多 濾過 + 電流を下げる

◆安全上の注意

  • 換気する(窓開け必須)
  • 酸性溶液は目・皮膚に付けない
  • 廃液は 銅イオン含むため排水禁止
    • 重曹で中和 → スチールウールを入れて銅を沈殿させる → 濾過 → 固体を廃棄

◆次工程:ニッケルメッキへ

銅ストライク後、軽く研磨 → ニッケル浴で仕上げる
(下地があると剥離しにくくなる)


※この作業は金属・電気・化学の知識が必要です。自己責任で!